晴耕雨読 『大悲千禄本』の諧謔精神と江戸の笑いの構造 江戸時代後期に刊行された黄表紙『大悲千禄本』(1785年)は、千手観音が千本の手をレンタルするという奇想天外な設定を核に、当時の社会風刺と言葉遊びを織り交ぜた作品である。作者の芝全交と絵師・山東京伝によるこの10ページの小品は、神聖な存在を世俗の商売に引きずり込み、歴史的人物をパロディ化することで、江戸庶民の笑いを誘った。本論では、そのユーモアの核心を五つの視点から解き明かす。 2025.05.27 晴耕雨読歴史