(原文:Patrick Lewis / 2026年2月23日)👇

私たちが何気なく口にしている「超加工食品(Ultra-Processed Foods=UPFs)」には、合成添加物やホルモンかく乱物質(フタル酸エステル、BPA/BPS)、そしてPFAS(いわゆる「永遠の化学物質」)といった成分が大量に含まれています。これらは肥満、糖尿病、がん、神経障害などと深く関係しているにもかかわらず、「安全」と宣伝され、第三者による独立した安全性検証もほとんど行われていません。
アメリカのFDA(食品医薬品局)が設けた「GRAS(一般的に安全と認められる)」という制度の抜け穴が問題の核心です。企業は自らの判断で化学物質を「安全」と認定でき、行政による監督がありません。その結果、現在ではアメリカ人の約98%が血液中にPFASを持つとされ、化学物質の累積的な毒性は無視されたままです。
アメリカの食卓に溢れる無認可の化学物質
アメリカでは1万種類以上の添加物が規制外のまま流通していると言われています(EUでは約2000種類)。中には発がん性が確認され、世界の多くの国で禁止されている臭素酸カリウムのような添加物もあります。しかも、数千種類の香料がFDAではなく業界団体によって認可されているのが現状です。
現在、アメリカ人の約70%が肥満または過体重。その主な原因はUPFsで、平均的な摂取カロリーの半分以上を占めています。ティーンエイジャーに限れば、この割合はなんと66%に達します。フタル酸エステルは代謝機能の異常とも直接関係していることがわかっています。
GRAS ― 自分で自分を「安全」と言い張る制度
このGRAS制度は本来、1958年に既存の食品添加物を「例外的に」認めるために作られたものでした。ところが今では、企業が新しい化学物質を勝手に「安全」と宣言できる仕組みへと変質しています。調査によれば、450件以上のGRAS申請のうち、第三者による独立審査を受けたものは1件もありません。すべて業界関係者による“自己承認”だったのです。
2000年以降に登場した766種類の新しい添加物のうち、FDAが正式に審査したのはわずか10件に過ぎません。残りは「静かに」食品の中に入り込み、実態も公開されていません。
「安全と見なす」から「危険と見なす」へ
現行制度の最大の問題は、「有害と証明されるまで安全と見なす」という思想です。BPAが不妊やがんとの関連で問題視された際、その代替品BPSも同様に毒性を持つことが明らかになりました。それでも規制当局は行動を遅らせ、企業のロビー活動によって改善策は先送りされています。
元FDA長官デイビッド・ケスラー博士はこう警告します。「UPFは人間の生物学を乗っ取ってしまう。我々の体はこの人工的な“過剰なおいしさ”に抵抗する術を持っていないのです。」
作家マイケル・ポーランも指摘します。政府補助金がトウモロコシや大豆といったUPF原料に集中しており、その結果、栄養価の高い自然食品よりも“ジャンクフード”の方が安く手に入るという歪んだ構図ができているのです。
いま求められるのは「草の根からの改革」
ロバート・F・ケネディJr.氏が訴えるのは、まずGRAS制度の廃止です。新しい化学物質を導入する際には、「安全と証明されるまで危険と見なす」方針に転換すべきだと主張しています。
そのためには、企業自身による「安全性のお墨付き」ではなく、独立機関による長期的で公正な検証が不可欠です。
私たちが声を上げるべき具体的な行動は次の通りです。
- PFASやフタル酸エステルなど、内分泌かく乱物質を食品包装から即時禁止すること。
- 添加物をすべて開示し、「天然香料」という曖昧な表記も透明化すること。
- 農業補助金を見直し、再生型農業を支援する方向へ転換すること。
- 有害性を隠蔽した企業経営者には刑事責任を問うこと。
いまやスーパーの棚は“地雷原”です。
この問題は単なる肥満の話ではありません。私たちの健康、そして子どもたちの未来そのものに関わる問題なのです。
「もう丁寧にお願いする時期は過ぎた。生き延びるために行動すべき時が来ている」とケネディ氏は厳しく警告しています。
この内容はアメリカの現状を伝えるものですが、食品添加物や化学物質の問題は日本でも他人事ではありません。日々の選択が、自分と家族の健康を守る第一歩かもしれませんね。




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