昨年秋から本格的に古文書の勉強に取り組み始めました。くずし字を覚えるのに四苦八苦しています。漢字はその字形からなんとなく想像がついて読み取れる可能性が高いのですが、問題は変体かなです。現代はひらがなは固定していますが昔はいろんな万葉仮名を使っていてそれはもう、多種多様で途方にくれます。
それで仮名を多く使用している文書を読んで慣れるしかないと思い、とりあえず大和物語を選びました。まずはNDLデジタルコレクションから群書類従の大和物語、最初の一節をコピペします。

まず3行目まで

出てきました!いろんな変体仮名。。。
*1行目
乃=の
可=か
満=ま
奈=な
須=す
己=こ
*2行目
尓=に
乃=の
可=か
徒=つ
計=け
類=る
*3行目
連=れ
於=お
末=も
奴=ぬ
己=こ
奈=な
最後のあたりの「こと」ですが「己」はもう「一」にしか見えませんよ!これが変体仮名が難しいゆえんでしょう。
上記の翻刻も正しいのかわかりませんがおそらくこんな感じなのでは?(;'∀')
解釈についてはコピペでどうぞ

次の節で底本の違いによる単語の違いに遭遇

*一行目
「楚」は下に大きく出しましたが、「蕎麦屋」の昔の字。今でも看板で見られます。
そして「ワ」が「は」として使われていると思う。これは推測。他に考えられないんだけど。
登=と
連=れ
楚=そ
閑=か
多=た
良=ら
尓=に
*二行目
「ふ」が「う」だと思う。原文が「ふ」であるかがまず問題なんだが。。。
徒=つ
遣=け
佐=さ
世=せ ←ひらがなの「を」にしか見えない定期
堂=た
*三行目
ここも「ワ」が「は」として使われていると思う。
川=つ
尓=に
可=か
里=り
越=を
奈=な
天=て
毛=も
そしてここで底本の違いで翻刻文が違っているのに遭遇。私が上でだした画像はNDLの群書類従 第386-388冊(巻308上-309)にある大和物語。違いはふたつ。
「ゆきかへり」←「ゆきめくり」
「などか」←「な尓か」
AIに尋ねてみると
”日本古典文学大系9巻(竹取物語・伊勢物語・大和物語、阿部俊子・今井源衛校注)の大和物語は、主に尊経閣旧蔵伝藤原為家筆本(前田家本、C系統)を底本としており、これは二条家本系統の独立した系統です。一方、群書類従のものはB系統(群書類従本・古活字本など)で、同じ二条家本系統ながら異同が生じやすいです”
とのこと。
そして
「一部単語の不一致は伝本系統差によるもので、翻刻文と群書類従を直接比較する際は校異表(大系本末尾など)を参照すると良いでしょう」
とのアドバイスがあったので見ました!そしたらありました!

「校異表」なるものがちゃんと用意されていることに感動しました。
先人は、PCもAIもない時代に膨大な写本を見比べて手作業で違いを認識し記録していただなんて・・・・。素晴らしすぎる。
でも今私たちはこういう古典をほとんど読んでいない。デジタルコレクションに収蔵されて誰でもタダで見られるのに。
変体仮名を勉強したくてたまたま大和物語を取り上げたんですが多くの研究者の業績に敬意を改めて表したいと感じた一瞬でした。

歴猫
変体仮名攻略への道は深く険しい。一人でやっているとめげるがこうやってブログにまとめることで知識を脳内にインプットできると思う。間違いがあればコメントお願いします。





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